人体にとって腰は要となる部位なので、腰痛を起こしてしまうと日常生活に大きな支障をきたしてしまいます。仕事はもちろん、歩くことも座りながら作業することすらもできなくなるケースも多いのです。日本でも2,500万人以上の人が症状の違いはあれども腰痛で悩んでいると言われています。まさに国民病の一つと言っても過言ではないほど、多くの人が発症させてしまっているのです。
子供を持ち上げると腰に来ますよね。。。
本記事では
- 腰痛の原因
- 腰痛の予防対策や対処法
以上の内容で順に解説していきます。
腰痛の原因と予防、痛みの対処法
腰痛の原因とされる疾患などは多く存在しますが、実際は原因が定かでない(およその予想を付けるしかない)と考えられています。その数はおよそ発症者の四分の三にも及びます。「腰痛症」と診断された場合は、原因が定かではないということが多いのです。それでは、そんな腰痛症以外に「原因が定かである腰痛の種類」を挙げていきましょう。
- 腰椎椎間板ヘルニア
- 腰部脊柱管狭窄症
- 腰椎変形すべり症
- 腰椎分離症
腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアは、腰にある椎間板(背骨を繋ぎクッションの役目をしている)が加齢や姿勢の悪さ、喫煙などが原因で一部が突出してしまい、神経を圧迫したり断裂することで起こります。
コルセットを付けたり原因となる状態を改善すれば状態が悪化するのを予防することができますが、もしも症状がひどく痛みが増す場合には、「神経ブロック注射(神経の周りに痛みや炎症を抑える注射)」を行います。
また、牽引療法なども行っていきますが、それでも症状が改善されない場合には内視鏡を使用した低侵襲手術を行う必要があると言えるでしょう。
腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症は、加齢や労働、病気などの影響によって椎間板が変形し、背骨自体や椎間関節などから突出した骨などで神経が圧迫されることで引き起こされる腰痛です。痛み自体はそれほど大きくないのが特徴で、しっかりと立っている状態や歩いていると足にしびれや痛みなどを感じるようになります。
若年層よりも中高年の人に起こりやすい腰痛の一つです。予防や痛みへの対処法としては、コルセットを巻いて悪化を予防したり、神経ブロック注射や脊髄の神経の血行を改善する薬などを服用します。
日常生活としては、歩く際に杖などを使用し腰をかがめるようにして歩くと楽に移動することができ、悪化を予防することができるでしょう。
腰椎変形すべり症
腰椎変形すべり症は、腰椎がズレてしまうことで脊柱管が狭くなり、神経が圧迫され痛みが生じます。腰痛自体はそれほど強くなく、お尻部分や太ももなどに痛みが出るケースが多くなります。
痛み止めの薬や腰椎の牽引、温熱、硬膜外注射などの治療を行っても効果が見られない場合には、手術をして神経の圧迫を改善させます。
腰椎分離症
腰椎分離症は、腰椎の後方部分に亀裂が入ることで発症してしまいます。比較的体の柔らかい中学生頃にジャンプや回転を伴う運動を多く行うことで発症する場合があります。特に激しいスポーツする人がなりやすく、その確率は一般の人の6倍以上と言われています。
日常生活においても強い痛みを伴うケースが多いのですが、腹筋や背筋を鍛えることである程度の予防をすることが可能です。痛みが激しくなってしまう場合は、神経の圧迫を改善する手術を行う必要があります。
その他の腰痛の症状
ここまで挙げた腰痛の症状以外にも様々な症状が存在します。
- 側弯症
- 脊髄腫瘍
- 脊髄損傷
- 後縦靭帯骨化症
- 黄色靭帯骨化症
- 坐骨神経痛
このように、腰痛には様々な症状がある為、自分で判断するのではなくしっかりと病院を受診し原因と症状、治療法を確定させることが重要です。
まとめ
今回は、「腰痛の原因」や「自分でできる予防対策と痛みが強くなってしまった時の対処法」について解説してきましたが具体的な原因が分からない時に使用される「腰痛症」はもちろん、これらの腰痛を発症してしまう人は非常に多く存在します。
予防や治療、対処法をしっかりと行うのはもちろんですが、とにかく「安静にする」ということを心掛けるようにしましょう。仕事などで休むことができないという場合でも、自分の将来の為にも腰を大事にすることが何よりも重要です。
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