日本人の金融資産の過半数は現金・預金と言われています。子供の頃から堅実に貯金することが正しいと教え込まれてきた常識は果たして真実なのでしょうか。
今回は投資と預金について記事をまとめましたので参考になれば幸いです。
本記事では
- 預金信者が勘違いしている3つの事
- 自分の資産を守るには
以上の内容で順に解説していきます。
預金信者が勘違いしている3つの事
投資にはリスクがあるから堅実に収入のすべてを銀行に預金しているという銀行預金信者は日本では少数派ではありません。しかしそのような思想を持つ人は確実に勘違いしていることが3つあります。
銀行預金の資産価値は減らない
1つ目の勘違いは銀行預金をしておけば自分の資産が減らないと思っていることです。多くの場合銀行預金は「日本円」で資産を保有することとなります。確かに預金の1万円が次の日に5千円になることはありません。しかし1万円の価値は常に変動しており一定ではないという事を認識すべきです。
- 為替リスク
- インフレリスク
以上のようなリスクが「現金」には内包されており、過去に日本でも1945年頃からの5年でハイパーインフレで日本円の価値が1/100になっています。その時のハイパーインフレの一要因となっている政府債務残高の対GNP比は204%ですが2021年は名目GDP比で280%と更にそれを超える借金を抱えています。
自分は投資をしていない
2つ目の勘違いは100%銀行預金していることを自分は投資していないと思っていることです。100%銀行に預金しているという事はデフレするという未来に100%投資している事と同義です。「卵は一つのカゴに盛るな」という有名な言葉がありますが、100%日本円に投資しているのが本当にリスクを避けた手段だと言えるでしょうか。
株式投資がゼロサムゲームである
3つ目の勘違いが株式投資をギャンブルだと言う人に良くあるのですが、株式投資は勝つ人がいる分同じだけ負ける人がいると思っていることです。確かに短期での売買であればそれは成り立つかもしれません。しかし株式会社は世の中に商品やサービスという形で付加価値を生み出し、その利益を株主に配当金や株価で還元をしています。付加価値を生み出しているというその性質により会社が存続する限り長期ではプラスサムゲームなのです。その前提があるのでGPIF(年金機構)や保険会社も株式投資していると言えます。
自分の資産を守るには
では自分の資産を守るためにはどうすればいいのか。重要なことは以下3点です。
- 資産クラスを分散する(現金、株式、債券、不動産、コモディティ等)
- 経済の情報にアンテナを立てる
- リスクに慣れる
資産クラスを分散する
自分の資産を守るうえで最も重要なのは資産を分散して、現金だけでなく株式や債券、不動産、コモディティをバランス良く保有することです。
どのようなバランスで持つのが最適解なのかはノーベル経済学賞を受賞したハリー・マーコビッツ氏によって発表された「現代ポートフォリオ理論」によって学術的に計算されていますが実際には初心者には実現難易度が高いので、まずはNISAやiDecoなどの非課税制度を利用して株式投資を少しづつ始めることをお勧めします。
経済の情報にアンテナを立てる
また経済の情報にアンテナを立てておくことで様々なリスクに早期に対応できる可能性を高めることができます。経済に興味が無い場合これがなかなか難しいのですが、オススメなのはまず月々100円でもいいので少しでも早く投資を始めることです。
少額投資を始めることで驚くほど経済のニュースに関心が持てるようになります。
リスクに慣れる
そして資産を脅かす要因となりえるのが価格変動リスクだけでなく資産価格変動時の自分のメンタルです。ハイパーインフレや○○ショックはある日突然訪れます。その時に冷静な判断ができなくなると合理的でない判断を下してしまう恐れがあります。長い時間をかけて資産の価格変動を経験しながら少しずつリスク許容度を育てることが資産を守ることにもつながっていくでしょう。
結局一番の敵は自分ですね。
まとめ
今回は投資と預金についての記事をまとめましたが、銀行預金を100%信じてはいけないという事が伝われば幸いです。今回を機にご自身の資産の割合を見直してみてはいかがでしょうか。
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