夜中にスマホが急に鳴って、胸がざわつく——そんな朝は、珍しくありません。2026年9月17日0時7分頃、茨城県南部を震源とする地震があり、マグニチュード4.8・深さ約70km、最大震度3(茨城・栃木・群馬・埼玉・千葉・神奈川など)。津波の心配はありませんでした。大きな被害の話ではない。それでも「備え、ちゃんとできてたっけ?」と頭がざわつく。この記事は、怖がらせるためのものではなく、揺れのあと朝に、家計で見直す防災の順番を円で組み立てるメモです。数字はすべて試算例で、実世帯の家計簿ではありません。
ざっくり要約
- 今夜・今朝やるのは、完璧な防災セットではなく最初の週末に買う順番を決めること
- 目安は首相官邸どおり飲料水3日分(1人1日3L)・非常食3日分。大規模時は1週間分が望ましい
- 家族4人の「最初の買い足し」試算例はおよそ1.5万〜3万円(手元にあるものは除く)
- 買う順番は水→食→トイレ→明かり・電源→現金と転倒防止
- 非常食は「賞味期限の長いもの」だけでなく、普段食べているもので回す(ローリングストック)
震度3でも、家計のスイッチは入る
震度3は「驚くが、家が壊れるレベルではない」ことが多い揺れです。ウェザーニュースやFNNの速報でも、今回は津波なし・最大震度3と伝えられています。だからこそ、怖さで買いだめに走るより、足りない穴だけを埋める方が家計は楽です。派手な非常食セットをまとめ買いしても、子どもがなじみのない味を嫌がって倉庫に眠ったまま賞味期限を迎える家庭は少なくありません。結果として「備え」より「使われない買い物」になってしまうのが、よくある落とし穴です。

失敗の型はだいたい決まっています。(1) 水を買わずに非常食だけ揃える (2) トイレを後回しにする (3) 現金をゼロのままにする (4) 家具の固定を「いつか」に回す。順番さえ決めれば、同じ震度3でも胃の痛み方が違います。
公式の目安:まず3日分、できれば1週間
首相官邸「災害が起きる前にできること」では、飲料水は3日分(1人1日3リットルが目安)、非常食も3日分。大規模災害時には1週間分の備蓄が望ましい、と示されています。あわせて携帯トイレ、カセットコンロ、生活用水(トイレを流す水など)も例に挙がっています。安否確認は局番なしの災害用伝言ダイヤル171。避難場所はハザードマップポータルや自治体の地図で、揺れの前に一度開いておくのがおすすめです。
食品の置き方は、農林水産省「災害時に備えた食品ストックガイド」や政府広報オンラインの備え特集がわかりやすいです。特別な非常食だけを倉庫に眠らせるより、普段の食材を少し多めに買って回す(ローリングストック)方が、賞味期限切れと子ども嫌いの両方を減らせます。首都圏なら東京備蓄ナビで家族構成に合わせたリストも作れます。

家族4人・最初の週末に買うもの(試算例)
ここからは試算例です。4人家族で「最低限の穴」を埋める週末予算のイメージ。スーパー・ドラッグストア・通販の一般的な価格帯から組み立てています(例:イオン等の2L天然水ケースが数百円台〜、非常食・携帯トイレはセット価格が幅広)。手元にすでに水やランタンがある家庭は、その分を引いてください。

| 項目(試算例) | 数量の目安 | 金額の目安 |
|---|---|---|
| 飲料水 | 36L(4人×3L×3日)/2L×18本前後 | 約2,000〜3,500円 |
| 非常食・ローリングストック追加 | ご飯・缶詰・レトルト・乾物など3日分の穴埋め | 約3,000〜6,000円 |
| 携帯トイレ | 家族4人×数日分(目安数十回〜) | 約2,000〜4,000円 |
| 懐中電灯+電池/LEDランタン | 寝室・リビングに1つずつイメージ | 約1,500〜3,000円 |
| モバイルバッテリー | 10,000mAh前後を1〜2台 | 約2,000〜4,000円 |
| 救急・衛生一式 | 絆創膏・消毒液・マスク・ティッシュ等 | 約1,000〜2,500円 |
| 家具転倒防止(突っ張り棒等) | 背の高い家具・テレビ周辺から | 約2,000〜5,000円 |
| 合計(手元にあるものは除く) | — | 約1.5万〜3万円 |
水だけ見ると、2L×6本のケースが店舗で数百円台になることも多く、36L(約3ケース分)でも試算例で2,000〜3,500円に収まりやすいです。高いのは「見た目が防災っぽいセット」の方で、中身が家族の口に合わなければ結局ムダになります。

買う順番① 水:まず本数を数える
最初にやるのはネットの比較ではなく、いま家にあるペットボトルの本数カウントです。4人×3L×3日=36L。2Lなら18本。足りない分だけ買う。お風呂の残り湯やポリタンクの生活用水は「飲む水」とは別に考える、というのが首相官邸の整理に近いです。期限が近い水は普段の水分補給に回し、新しいものを奥に入れる——これだけで、「賞味切れの水が段ボールのまま」というよくある落とし穴を減らせます。
買う順番② 食:ローリングストックで穴を埋める
非常食は「非日常の味」より、普段のカレー・缶詰・パックご飯・乾麺を少し多めにする方が続きやすいです。農水省のストックガイドも、日常の食品で備える発想を重視しています。試算例:レトルト・缶詰・パックご飯を家族分で3,000〜6,000円分足す。子どもの嫌いな乾パンを段ボール買いするより、週1で食べるカレーを2袋余分に置く方が、無駄が出にくく家計にもやさしいことが多いです。

買う順番③ トイレ:後回しにすると一番つらい
断水すると、水と並んで困るのがトイレです。首相官邸の備蓄例にも携帯トイレ・簡易トイレが並びます。試算例:家族4人×数日分で2,000〜4,000円程度のセットが多い印象です。回数は家族構成で変わるので、「何回分入っているか」を袋の裏で確認してからカゴに入れる。ここを後回しにすると、水を節約する判断まで一気にきつくなります。
買う順番④ 明かりと電源:夜の不安を下げる
懐中電灯(またはLEDランタン)と予備電池、モバイルバッテリー。試算例:明かり一式1,500〜3,000円、モバイルバッテリー2,000〜4,000円。スマホが防災情報と連絡の要になるので、満充電の習慣と、できれば1台は充電済みで引き出しに置く。寝室にスリッパと明かりを置く、という首相官邸の家具まわりの注意とも相性がいいです。

買う順番⑤ 現金と家具固定:見えにくいが効く
災害時はATMや決済が止まりやすい、という話はよく聞きます。法的な「いくら必須」という金額があるわけではないので、少額の紙幣・小銭を家の決まった場所に置く程度の目安で十分、という整理が現実的です(例:数千円〜1万円前後を目安にする家庭が多い、という一般的な備えの話)。あわせて突っ張り棒などの転倒防止。試算例:2,000〜5,000円。阪神・淡路などでも家具の下敷き被害が指摘されており、首相官邸も「家具は必ず倒れるもの」と考えて固定を勧めています。寝室の高い家具から、がコスパの良い入口です。

よくある落とし穴:かっこいい非常食が、倉庫で眠る
サイト管理人見た目が頼もしい非常食セットをまとめ買いしても、子どもがなじみのない味を嫌がってしまい、賞味期限を迎えて処分することになるケースは珍しくありません。備えた気になっていただけ、という落とし穴です。「週に一度、備蓄のカレーを夕飯にする」など、普段の食卓で回すルールの方が続きやすいです。
もう一つのよくある落とし穴は、水を買った気になって本数を数えていないこと。箱のまま押し入れに入れ、気づいたら期限が近い、というパターンです。揺れの朝にやる最小アクションは、買い物アプリを開くことより水の本数と、トイレの有無を紙に書くことです。
今夜15分:紙1枚のチェックリスト
- 飲料水の本数(2L換算)と不足本数を書く
- 非常食・普段食で「3日分足りるか」を棚で見る
- 携帯トイレの有無と回数を確認
- 明かり・電池・モバイルバッテリーの場所を決める
- 少額現金の置き場所と、固定したい家具を1つ決める
- 家族の集合場所と、171の使い方を一言共有する
全部を今夜買わなくて大丈夫です。不足リスト→最初の週末の買い物上限(試算例なら1.5万〜3万円のどこか)を決めるだけでも、朝の迷子はかなり減ります。ハザードマップと避難場所は、買い物のついでにスマホで一度開く。
よくある質問(FAQ)
Q. 震度3なのに、そこまで備える必要ありますか?
A. 今回の揺れ自体を過度に恐れる必要はありません。ただ、備えの点検タイミングとしては十分です。3日分の穴を埋める週末予算(試算例1.5万〜3万円)は、大きなリフォームより先に着手しやすい規模です。
Q. 水は何リットル必要?
A. 首相官邸の目安は1人1日3L×3日。4人なら36L。大規模災害を想定するなら1週間分が望ましい、とされています。まずは3日分の不足本数からで十分です。
Q. 非常食は専用セットがいい?
A. セットは便利ですが、家族の口に合うかが最優先です。農水省のガイドが勧めるように、普段の食品を多めに回すローリングストックの方が、期限切れと嫌い回避の両方に強いです。
Q. 現金はいくら置くべき?
A. 法律で決まった金額はありません。少額紙幣・小銭を決まった場所に置く、という家庭が多い、という程度の目安で考えてください。ATMが使いにくい局面への備え、という位置づけです。
Q. 何から買うのがコスパ良い?
A. 水→食→トイレ→明かり・電源→現金と転倒防止、の順が家計的にも体感的にも穴が埋まりやすいです。すでに水がある家庭は、トイレと固定から入ってもよいです。
まとめ
夜中の揺れのあとに必要なのは、完璧な防災倉庫ではなく、家計で買う順番です。公式の目安はまず3日分の水と食。家族4人の最初の週末予算は、試算例でおよそ1.5万〜3万円。水の本数、トイレ、明かり、少額現金、家具の固定。この穴を紙1枚に書けば、同じ震度3でも朝の不安はかなり具体に変わります。怖さより、買い物リストの方が家族は前に進みます。


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